フィラリア症について
 
フィラリア症(犬糸状虫症)から愛犬を守るには「春が来たら獣医へ行って血液検査をして、あとは数ヶ月間、毎月お薬を飲ませる。特に終わりの時期はしっかりと飲ませること」。必要なのはこれだけですが、もうちょっとフィラリアの成長、検査、予防薬について勉強してみました。

フィラリアの変化と予防


まず、フィラリアの虫は5段階に分かれます。生まれたばかりがL1(ミクロフィラリア)です。このままでは成虫(L5)にはなれません。一度蚊に吸われてL2〜L3の子虫になり、それから別の犬の吸血時にL3としてその犬に移り、駆除されなければこつこつとL5のにょろっとしたやつにまで成長しやがります。

これを駆除するために、毎月1回与えるのが、いわゆる「フィラリア予防薬」です。ですが、春の投薬開始前に、血液検査が必要です。前年の最後の月まで十分な予防をしていなくて(飼い主がしたつもりでもはき出していたり等で)最後のL2やL3たちが冬を越してしまった場合の用心のためです。これらがいる状態で春にいきなり投薬をした場合、心臓に寄生した親虫まで殺してしまうことがあります。そうすると、死んだ親虫が心臓に絡まったり、こつこつと誕生していたL1ベイビーたちが親共々心臓やその他の血管や器官に詰まってしまうので、これは全犬種で共通して危険です。

特に、コリー・シェルティ系は、血液検査を毎年しっかりするようにと言われています。この系統の犬種は血管が細いので、ミクロでも一度に大量に死んだら、詰まらせてしまうこともあるからだとか。ボルゾイは、犬種としての歴史の中に、モンゴルのコリー系の犬の血が混ざったという説があります。この「モンゴルのコリー」が、現代のコリーと比較してみて、いったいどの程度まで類似していると考えて良いのかはわかりませんが、現代のコリーやシェルティとお顔の形が似ていますので、やはりボルゾイも注意が必要だと思います(獣医師によって、そんなことはないと言う先生と、その通りだという先生と、「なんじゃそりゃ」という先生がいます)。

去年の予防は万全と思っていても、通年予防薬を与えている人でも、年に一度の健康診断を兼ねて、血液検査をお願いするようにしておいたら、安心♪安心♪です。




◆フィラリア検査

病院でのフィラリア検査は、成虫の有無を調べる抗原検査とミクロフィラリアを調べる検査があります。深い意味はないのですが、せっかく調べたので、いくつか羅列しておきます。

・直接顕微鏡で塗沫サンプルを見る直接法

・細いガラスの管にいれて遠心分離させてから
 顕微鏡で見るヘマトクリット法

・希釈後にフィルターを通すフィルター集中法

・染色・分離後に顕微鏡で見るアセトン集中法




◆お薬の効果

▼カルドメックのようなイベルメクチン系は L1、L3、L4、ついでに 鈎虫、回虫を駆除します。

▼モキシデックのようなモキシデクチン系は、L3、L4のみです。中では一番負担が少ないお薬のようです。でも、モキシのお注射は、発売当初のちまたの噂によると、全然やさしくないようでしたネ。

▼ミルベマイシンは、L1、L3、L4、L5、ついでに 回虫、鈎虫、鞭虫まで駆除しますとあります。キョーレツです。検査をせずに与えるには、もっとも注意が必要と言えるでしょう。注意が必要と言うより、あまりにもギャンブラー。いきなりの投薬はやめましょう。

▼システックは、ミルベとノミ・ダニのプログラムが一緒になったものらしいです。だから、ミルベと同じくらいか、もっとキョーレツって思っていてよさそうです。

 

以上、当サイトを立ち上げて間もない頃に作成し、そのまんまアップせずに忘れていた記事です。 今ではお薬はもっと進化していて、いろんな効能が増えたり、安全性が上がったりしているかもしれません。せっかく書いてあったので、大して重要な内容でもないですが、掲載しておくことにしました。「こういう違いがあるんだなぁ」程度で、詳しくはかかりつけの獣医師に相談してくださいね。

(2011.01.31)